小石に秘められた生命誕生の歴史

こんにちは。宮城県加美郡加美町のさいとう⽯材店です。
2020年12月、小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルが、出発から6年の歳月を経て地球に帰還しました。
予定通りカプセルを回収することに成功、中には小惑星「リュウグウ」で採取された小石や砂が入って おり、プロジェクトのミッション成功が大きな話題となりました。地球から約3億キロ先にある小さな 星にあった石のかけら、実は私ども石屋としても興味深いものです。

太陽系(※1)が誕生したのは遥か46億年前のこと。ガスや塵が集まって太陽が生まれた後、「リュウグウ」 のような小惑星が生まれます。それが衝突・合体を繰り返して地球のような惑星が出来ました。
今回「リュウグウ」で採取された小石を調べることで、我々石屋が普段お世話になっている大地から掘 り出された石の誕生についても、新たな発見があるかもしれません。
※1:太陽とその周りを周回する惑星などの天体で構成されている天体の集団。

さらにこの調査では、リュウグウには有機物(炭素を含む化合物)や水を含む鉱物が多く存在すると考 えられることから、地球の水はどこから来たのか、生命を構成する有機物はどこでできたのかなど、生 命の起源の解明に一歩近づける可能性があります。小さな石には、壮大な宇宙の記憶が秘められている のですね。

「私たちはどこから来たのか」という生命そのものの起源を解き明かしたいという欲求。それは途方も ない話題のように思われるかもしれませんが、先祖と向き合うことで生命の大切さを実感し、自分のル ーツに立ち返るお墓参りとも通じるものが…なんて思うのは、石屋だからかもしれません。
2024年の現在、はやぶさ2は新たな宇宙探索の旅へ出ています。数年後にはまた嬉しいニュースが聞け るといいですね。

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